心的外傷と回復
〈本書はつながりを取り戻すことに関する本である。すはわち、公的世界と私的世界とのつながりを取り戻す本である。レイプ後生存者と戦闘参加帰還兵との、被殴打女性と政治犯と、多数の民族を支配した暴君が生みだした強制収容所の生存者と自己の家庭を支配する暴君が生みだした隠れた小強制収容所の生存者とのコミュニケーションを図る本である〉(序文より)

あらゆる心的外傷(トラウマ)の諸相とその治療への方向性を具体的・情熱的に示した本書は、初版刊行以来、世界中の読者から感動をもって迎えられ、現在ではトラウマ問題の「バイブル」の地位をゆるぎないものにしている。しかし、被害者をはじめ、この問題に対する取り組みはまだ始まったばかりであり、事態は流動的である。

本書は、現下の問題への提起を書き下ろした一章「外傷の弁証法は続いている」を加えた増補版である。「心的外傷」という主題は、すべての〈私〉の問題であり〈あなた〉の問題であり〈私たち〉の問題である。この国の多くの人に読み継がれることを願い、新たに世に送る。(みすず書房サイト
スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。